社会の白紙法|歴史・地理・公民の覚え方
社会は、暗記科目だと言われることが多いです。
たしかに、社会では覚えることがたくさんあります。
- 人物名
- 出来事
- 年号
- 地名
- 国名
- 気候
- 産業
- 制度
- 憲法
- 政治のしくみ
どの単元でも、覚える言葉は多いです。
ただし、社会は「語句だけ」を覚えても点につながりにくい教科です。
たとえば、歴史なら、人物名だけ覚えていても流れが分からなければ問題で迷います。
地理なら、地域名だけ覚えていても、雨温図や資料を見て判断できなければ点になりません。
公民なら、制度名だけ覚えていても、その意味や関係する言葉が分からなければ選択肢で迷います。
つまり、社会の勉強では、ただ言葉を覚えるだけではなく、
- 言葉と言葉のつながり
- 原因と結果
- 場所と特徴
- 制度と具体例
こうした関係を思い出せるかが大事です。
そこで使えるのが、白紙法です。
白紙法とは、教科書やワークを見たあとに、何も見ずに覚えていることを白紙に書き出す勉強法です。
ただし、社会で白紙法を使うときに、いきなり「教科書を要約しよう」と考える必要はありません。
特に中学生の場合、最初から歴史の流れをきれいに説明したり、地理の資料を自分で整理したり、公民の制度を文章でまとめたりするのは難しいです。
だから、社会の白紙法は、もっと小さく始めます。
歴史なら、人物・出来事・原因・結果。
地理なら、地域・気候・産業・資料。
公民なら、制度・意味・具体例・関係語。
まずは、このように書く項目を決めます。
社会の白紙法は、きれいなまとめノートを作る勉強ではありません。
「見たあとに、どれだけ思い出せるか」を確認する勉強です。
社会の白紙法は、語句だけで終わらせない
社会でよくある勉強は、一問一答です。
一問一答は大事です。
人物名や用語を覚えるには、かなり使いやすい勉強です。
ただし、一問一答だけで終わると、問題によっては対応できないことがあります。
たとえば、
- 「源頼朝」と答えられる
- 「御恩と奉公」と答えられる
- 「守護」と答えられる
- 「地頭」と答えられる
それぞれの語句は覚えている。
でも、鎌倉幕府のしくみとして説明しようとすると止まる。
これはよくあります。
社会では、語句を単独で覚えるだけでなく、語句同士をつなげる必要があります。
- 人物と出来事
- 原因と結果
- 場所と産業
- 制度と具体例
- 資料と読み取り方
こうしたつながりを白紙に出せるかが大事です。
白紙法では、まず語句を書きます。
そのあと、矢印でつなぎます。
最後に、短い説明を一言だけ足します。
語句。
矢印。
一言説明。
この3つで十分です。
社会の白紙法は「3分見る→2分書く→1分確認」から
社会の白紙法も、最初は短く始めます。
3分見る → 2分書く → 1分確認する
1. 3分見る
まず、教科書や学校ワーク、まとめプリントを3分だけ見ます。
このとき、範囲を広げすぎないことが大事です。
最初から教科書2ページ分を白紙にまとめようとすると、ほとんどの場合止まります。
まずは、見出し1つで十分です。
- 歴史なら、出来事1つ
- 地理なら、地域1つ
- 公民なら、制度1つ
このくらいに絞ります。
2. 2分書く
次に、教科書やプリントを閉じます。
そして、2分で覚えていることを書きます。
このとき、文章になっていなくても構いません。
- 語句だけでもいい
- 矢印だけでもいい
- 年号だけでもいい
- 地名だけでもいい
- 制度名だけでもいい
大事なのは、頭の中から出すことです。
白紙法は、きれいなノートを作るためではありません。
覚えていることと、抜けていることを見つけるための紙です。
3. 1分確認する
最後に、元のページと見比べます。
ここで見るのは、「何が抜けたか」です。
- 人物名が抜けていた
- 原因が抜けていた
- 結果が書けなかった
- 地名と産業がつながっていなかった
- 制度名は書けたけど意味が言えなかった
- 資料の見方が抜けていた
こうした抜けを確認します。
抜けたところは赤で足します。
書けなかったところがあっても失敗ではありません。
そこが、次に覚える場所です。
歴史の白紙法
歴史では、語句だけでなく「流れ」を出すことが大事です。
ただし、最初から長い文章で歴史を説明しようとする必要はありません。
まずは、次の5つを書きます。
- 人物
- 出来事
- 原因
- 結果
- 時代・年号
歴史で書く項目
歴史の白紙法では、次のような型を使うと始めやすいです。
- 人物:
- 出来事:
- 原因:
- 結果:
- 関係する語句:
たとえば、鎌倉幕府なら、
- 人物:源頼朝
- 出来事:鎌倉幕府を開く
- しくみ:御恩と奉公
- 役職:守護・地頭
- 特徴:武士による政治
このように書きます。
最初からきれいな文章で説明しなくても構いません。
まずは、関係する語句を出します。
次に、矢印でつなぎます。
源頼朝 → 鎌倉幕府 → 御恩と奉公 → 守護・地頭
このように書くだけでも、語句同士の関係が見えます。
歴史は「原因→出来事→結果」で書く
歴史で点につながりやすいのは、原因と結果です。
出来事の名前だけ知っていても、
- なぜ起こったのか
- その結果どうなったのか
が分からないと、記述問題や選択問題で迷います。
たとえば、明治維新なら、
- 原因:江戸幕府の力が弱まる、外国との関係が変わる
- 出来事:明治維新
- 結果:政治や社会のしくみが大きく変わる
のように、ざっくりでいいので流れを書きます。
最初から完璧な説明は必要ありません。
原因。
出来事。
結果。
この3つを短く書けるだけでも、歴史の覚え方は変わります。
歴史の白紙法でやってはいけないこと
歴史でやってはいけないのは、年号だけを覚えて終わることです。
もちろん、年号が必要な場面もあります。
でも、年号だけ覚えていても、出来事の意味が分からなければ点につながりにくいです。
また、語句をバラバラに覚えるだけでも弱いです。
歴史では、
- 誰が
- 何をして
- なぜ起こり
- その結果どうなったか
を短く出せるようにします。
地理の白紙法
地理では、地域名や国名を覚えるだけでは不十分です。
地理で大事なのは、場所と特徴を結びつけることです。
たとえば、
- 北海道
- 畑作
- 酪農
- 冷涼な気候
- 広い土地
このように、地域と特徴をセットで覚えます。
また、地理では資料もよく出ます。
- 地図
- 雨温図
- グラフ
- 表
- 統計資料
こうした資料を見て判断する問題があります。
だから、地理の白紙法では、語句だけでなく、資料を見るポイントも書きます。
地理で書く項目
地理の白紙法では、次の項目を使います。
- 地域:
- 気候:
- 地形:
- 産業:
- 資料で見るポイント:
たとえば、九州地方なら、
- 地域:九州地方
- 気候:南部は温暖
- 産業:農業、畜産、工業
- 特徴:火山、シラス台地
- 資料:雨温図、農産物、工業地帯
このように書きます。
最初から詳しく書く必要はありません。
まずは、地域名と特徴を結びつけます。
地理は「場所→特徴→理由」で書く
地理で大事なのは、場所と特徴の理由です。
- なぜその地域でその産業が盛んなのか
- なぜその気候になるのか
- なぜその都市に人が集まるのか
こうした理由を短く書きます。
北海道 → 冷涼 → 酪農・畑作
瀬戸内 → 雨が少ない → ため池・果樹栽培
太平洋側 → 冬に乾燥 → 季節風の影響
このように、矢印でつなぎます。
文章で書けなくても、最初は矢印で十分です。
地理は、暗記と資料読み取りがつながる教科です。
だから、白紙法でも、語句だけでなく「なぜそうなるか」を一言足します。
雨温図・グラフの白紙法
地理では、資料問題が苦手な子も多いです。
雨温図やグラフを見たときに、何を見ればいいか分からない。
この場合も、白紙法が使えます。
雨温図なら、
- 気温の高低
- 降水量の多い時期
- 夏と冬の差
- 雨が多いか少ないか
- どの気候に近いか
これを書きます。
グラフなら、
- 何のグラフか
- 一番多いものは何か
- 増えているのか減っているのか
- 他と比べて何が特徴か
これを書きます。
資料を見て「なんとなく分かる」で終わらせず、見たポイントを白紙に出します。
公民の白紙法
公民では、制度やしくみを覚える必要があります。
ただし、公民は言葉が抽象的です。
- 民主主義
- 三権分立
- 国民主権
- 基本的人権
- 地方自治
- 市場経済
- 社会保障
こうした言葉は、ただ丸暗記しても分かりにくいです。
だから、公民の白紙法では、制度名だけでなく、意味と具体例を書きます。
公民で書く項目
公民の白紙法では、次の型を使います。
- 制度名:
- 意味:
- 具体例:
- 関係する言葉:
- 注意点:
たとえば、三権分立なら、
- 制度名:三権分立
- 意味:国の権力を3つに分ける
- 3つ:立法・行政・司法
- 機関:国会・内閣・裁判所
- 目的:権力の集中を防ぐ
このように書きます。
最初から長い説明はいりません。
言葉。
意味。
具体例。
関係語。
これを出します。
公民は「言葉→意味→具体例」で書く
公民で大事なのは、言葉と意味をセットにすることです。
たとえば、
基本的人権
という言葉だけ覚えていても、問題で使いにくいです。
基本的人権 → 人間が生まれながらに持つ権利 → 自由権・平等権・社会権
のように書きます。
市場経済なら、
市場経済 → 需要と供給で価格が決まる → 商品の価格、競争
のように書きます。
公民は、抽象語を具体例に落とすことが大事です。
言葉だけで止めずに、「つまりどういうことか」を一言だけ書きます。
一問一答と白紙法の組み合わせ方
社会では、一問一答と白紙法を組み合わせると使いやすいです。
おすすめは、この流れです。
- 一問一答で語句を確認する
- 間違えた語句に印をつける
- その語句を含む単元を教科書で見る
- 白紙に語句とつながりを書く
- もう一度、一問一答をする
一問一答は、語句を確認するには便利です。
でも、一問一答だけだと、語句同士の関係が抜けることがあります。
だから、間違えた語句を白紙法で広げます。
たとえば、「御恩と奉公」を間違えたなら、
- 源頼朝
- 鎌倉幕府
- 武士
- 土地を与える
- 将軍に仕える
- 守護・地頭
このように、関係する言葉を白紙に出します。
すると、語句が単独ではなく、単元の中でつながります。
学校ワークと社会の白紙法
社会の定期テスト対策では、学校ワークも重要です。
ただし、学校ワークを解いて丸つけするだけでは、覚えたつもりで終わることがあります。
おすすめは、この流れです。
- 教科書やまとめページを見る
- 白紙に語句や流れを書く
- 学校ワークを解く
- 間違えた問題の語句を確認する
- その語句の周辺を白紙に書く
たとえば、学校ワークで「明治時代の改革」を間違えたなら、答えを写して終わりにしません。
白紙に、
- 廃藩置県
- 地租改正
- 徴兵令
- 殖産興業
- 富国強兵
のように、関係する語句を書き出します。
さらに余裕があれば、
- 何を変えたのか
- なぜ行われたのか
- 社会がどう変わったのか
を一言足します。
これで、ただの丸つけよりも復習の質が上がります。
社会の白紙法でやってはいけないこと
1. 教科書を全部まとめようとする
社会は情報量が多いので、教科書を全部まとめようとすると時間がかかりすぎます。
最初は、見出し1つで十分です。
- 歴史なら出来事1つ
- 地理なら地域1つ
- 公民なら制度1つ
このくらいに絞ります。
2. 色分けノート作りになる
白紙法は、きれいなノートを作る勉強ではありません。
色を使ってまとめること自体は悪くありません。
でも、色分けに時間を使いすぎると、覚えたかどうかの確認が弱くなります。
白紙法では、汚くても構いません。
大事なのは、見ずに出せるかです。
3. 語句だけで終わる
社会は語句が多いので、語句だけを並べたくなります。
でも、語句だけで終わると、記述問題や資料問題で止まりやすくなります。
- 人物と出来事
- 場所と特徴
- 制度と意味
このように、語句をつなげます。
4. 書けないことを責める
白紙法では、書けないところが必ず出ます。
でも、それは失敗ではありません。
書けなかったところが、次に覚える場所です。
社会は量が多いので、最初から全部書けなくて当然です。
家で社会の白紙法をやるときの声かけ
家で社会の白紙法をやるなら、声かけは短く具体的にします。
- この見出しだけ3分見よう
- 閉じて、人物を3人書こう
- 出来事を矢印でつなごう
- 地理は地域と特徴を書こう
- 公民は制度名と意味を書こう
- 抜けたところを赤で足そう
このくらいで十分です。
逆に、
- 大事なところをまとめなさい
- 社会をちゃんと覚えなさい
- 教科書を全部見直しなさい
という指示は、抽象的で手が止まりやすいです。
社会の白紙法では、何を書くかを先に決めることが大事です。
- 歴史なら、人物・出来事・原因・結果
- 地理なら、地域・気候・産業・資料
- 公民なら、制度・意味・具体例・関係語
このように、書く項目を決めてから始めます。
まとめ:社会の白紙法は、語句をつなげる勉強
社会の白紙法は、ただ語句をたくさん書く勉強ではありません。
大事なのは、語句同士のつながりを思い出せるかです。
- 歴史なら、人物・出来事・原因・結果
- 地理なら、地域・気候・産業・資料
- 公民なら、制度・意味・具体例・関係語
このように、教科の中でも書くものを分けます。
最初から教科書を全部まとめる必要はありません。
3分見る。
2分書く。
1分確認する。
この1セットで十分です。
社会は暗記量が多い教科です。
だからこそ、ただ読むだけ、ただ一問一答をするだけ、ただワークを丸つけするだけでは、覚えたつもりになりやすいです。
見たあとに閉じる。
白紙に出す。
抜けたところを確認する。
もう一度やる。
この流れを入れることで、覚えているところと覚えていないところが見えやすくなります。
白紙方が難しそうだ、という方へ
社会の覚え方で止まっている中学生へ
とだ塾では、社会の勉強でも「何を覚えるか」「どうつなげるか」「学校ワークにどう使うか」まで一緒に整理します。
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