高校入試英語|返り読みせずに英文を読む練習
速読は、ただ速く目を動かすことではありません。英文を前から正確に処理し、意味のかたまりを積み上げる力です。
この英文、返り読みせずに読めますか?
速く読める人は、英文を後ろから日本語に訳しているわけではありません。 日本語に直すより先に、頭の中で場面や意味の流れが積み上がっていきます。
今回は、Instagramに投稿した英文読解動画の補足として、英文を「前から読む」とはどういうことかを整理します。 高校入試レベルの英文でも、文が長くなると、つい後ろから訳したくなる人は多いと思います。
しかし、長文読解で大事なのは、すべてをきれいな日本語に訳すことではありません。 英文を読みながら、主語・動詞・接続詞・意味のかたまりを前から処理し、 「今、何について話しているのか」を頭の中に積み上げていくことです。
題材にした英文
When Kosuke asked him why he wanted a Japanese friend, Toni answered that he heard Japanese boys and girls were good at arithmetic and he was not good at it, so he wanted to study it with them.
一見すると長い文ですが、前から意味のかたまりに分けると、かなり読みやすくなります。
- When Kosuke asked him:コウスケが彼に尋ねたとき
- why he wanted a Japanese friend:なぜ日本人の友だちがほしいのかを
- Toni answered that:トニーは〜と答えた
- he heard Japanese boys and girls were good at arithmetic:日本の子どもたちは算数が得意だと聞いていた
- and he was not good at it:そして自分はそれが得意ではなかった
- so he wanted to study it with them:だから彼らと一緒にそれを勉強したかった
速読は「雑に読むこと」ではない
英語の速読というと、「細かい文法を気にせず、だいたいの意味を取ること」と思われがちです。 でも実際には、速く読める人ほど、英文の構造をかなり正確に処理しています。
ただ、その処理が速いだけです。 主語はどこか、動詞はどれか、接続詞の中身はどこまでか、thatの後ろに何が続いているのか。 こうした判断が、ほとんど無意識に近いスピードで行われています。
つまり、速読は精読の反対ではありません。 速読とは、精読で見える構造を、前から高速でつかむことです。
この英文の文法ポイント
まず、文の最初にある When Kosuke asked him 〜 は「〜したとき」を表す副詞節です。 この中に asked him why 〜 という形が入っています。
ask 人 why S V は、「人に、なぜSがVするのかを尋ねる」という形です。 ここでは why he wanted a Japanese friend が間接疑問文になっています。 普通の疑問文なら Why did he want a Japanese friend? ですが、文の中に入ると why he wanted a Japanese friend のように「疑問詞+主語+動詞」の語順になります。
次に、Toni answered that 〜 は「トニーは〜と答えた」という形です。 that の後ろには、トニーが答えた内容が続いています。
he heard Japanese boys and girls were good at arithmetic の部分では、 本来 heard that 〜 と考えることができます。 つまり、「日本の男の子や女の子は算数が得意だと聞いた」という意味です。 この that は省略されています。
また、be good at 〜 は「〜が得意だ」という重要表現です。 he was not good at it の it は、前に出てきた arithmetic、つまり「算数」を指しています。
最後の so he wanted to study it with them は、「だから彼はそれを彼らと一緒に勉強したかった」という意味です。 ここでも it は arithmetic、them は Japanese boys and girls を指しています。
返り読みを減らすコツ
返り読みが多い人は、いきなり全文をきれいな日本語にしようとしがちです。 しかし、英語は英語の語順のまま、前から意味を積み上げた方が速く読めます。
「誰が」「何をした」「何を聞いた」「なぜそうした」。 このように、文を意味のかたまりに分けながら読むと、長い英文でも頭に入りやすくなります。
大切なのは、文法用語を暗記することだけではありません。 文法を使って、英文の中にある意味のまとまりを見つけることです。 その練習を重ねることで、精読が少しずつ速くなり、結果として速読につながっていきます。
Instagram動画はこちら
実際に英文を前から読んでいく感覚は、動画の方が伝わりやすいと思います。 以下の投稿では、英文を読みながら情景や意味のかたまりが積み上がるイメージを再現しています。
英文読解は「読み方」で変わる
高校入試の英語長文は、単語を知っているだけでは読み切れません。 長い文をどう区切るか、接続詞の中身をどこまでと見るか、代名詞が何を指しているか。 こうした読み方の精度が、読解力を大きく左右します。
とだ塾では、ただ答えを教えるだけでなく、 生徒が「どこで読み間違えたのか」「なぜ返り読みしてしまうのか」まで確認しながら、 英文を前から読める力を育てていきます。


