中学1年の一次方程式は、「文字の値を求める」ための単元です。計算手順だけを見ると移項が中心に見えますが、本質は等号の左右に同じ操作をして、つり合いを保つことです。
この記事では、方程式の意味、等式の性質、移項、括弧・小数・分数を含む式、文章題までを順に整理します。解けないときは問題数を増やす前に、どの操作で止まったかを見つけます。
先に結論
一次方程式は「左右のつり合いを保ちながら、xだけにする」計算です。移項は符号を変える暗記技ではなく、両辺に同じ数を足したり引いたりする操作を短く書いたものです。
方程式とは何か
3x+2=14のように、文字を含む等式を方程式といいます。この等式を成り立たせるxの値を解といい、解を求めることを「方程式を解く」といいます。
x=4なら、左辺は3×4+2=14となり右辺と一致します。最後に元の式へ代入すれば、計算ミスを確認できます。
等式の性質は「左右に同じことをする」
天びんの左右がつり合っているとき、両方に同じ重さを足しても、引いても、同じ数を掛けても、0でない同じ数で割ってもつり合いは保たれます。
- a=bなら、a+c=b+c
- a=bなら、a–c=b–c
- a=bなら、ac=bc
- a=bなら、a/c=b/c(c≠0)
一次方程式の基本的な解き方
3x+2=14を解きます。
- 両辺から2を引く:3x=12
- 両辺を3で割る:x=4
- 元の式へ代入する:3×4+2=14
目標はx=○の形です。まずxを含む項を片側へ、数だけの項を反対側へ集め、最後にxの係数で割ります。
移項で符号が変わる理由
3x+2=14の+2を右辺へ移すと、3x=14-2になります。これは+2が勝手に-2へ変化したのではありません。両辺から2を引いた結果を短く書いています。
同じように、5x-7=18では両辺に7を足すため、5x=18+7です。「反対側へ行けば符号が変わる」だけで覚えると、掛け算や割り算まで移項しようとして崩れます。
括弧を含む方程式
2(x+3)=14を解きます。
- 分配法則:2x+6=14
- 6を移項:2x=8
- 2で割る:x=4
括弧の外の数は、中のすべての項へ掛けます。2(x+3)を2x+3にしないよう注意します。
小数・分数を含む方程式
小数は10倍・100倍して整数にする
0.3x+0.2=1.1なら、両辺を10倍して3x+2=11とします。そこから3x=9、x=3です。
分数は分母の最小公倍数を掛ける
x/3+1/2=5/6なら、分母3・2・6の最小公倍数6を両辺に掛けます。
2x+3=5 → 2x=2 → x=1
6は式の一部分ではなく、等式の両辺全体へ掛けます。
文章題は「何をxとするか」を先に決める
1個120円のノートと80円のペンを合わせて7個買い、代金が680円でした。ノートの個数を求めます。
- ノートをx個とする
- ペンは(7-x)個
- 代金の式:120x+80(7-x)=680
- 整理:120x+560-80x=680
- 40x=120、よってx=3
文章題では、いきなり計算を始めず「何をxとしたか」「残りをどう表すか」「何と何が等しいか」を日本語で確認します。
よくある5つの間違い
1.移項する項の符号を変え忘れる
元の式に印を付け、移した項だけ符号を変えます。
2.左右をまたがない整理でも符号を変える
同じ辺の同類項をまとめるだけなら、移項ではありません。
3.係数で割るとき一部だけを割る
2x=8なら両辺を2で割ります。
4.分配法則を片方にしか使わない
-3(x-2)=-3x+6です。
5.文章題で答えの単位を書かない
xの値を求めた後、個・円・cmなど問題に合う形で答えます。
どこまで戻ればよいか
- 正負の数の加減乗除ができる
- 文字式の同類項をまとめられる
- 分配法則で括弧を外せる
- 等式の左右に同じ操作ができる
- 基本形を解ける
- 括弧・小数・分数へ進む
- 文章から等しい関係を作れる
符号計算で止まる場合は正負の数へ、同類項や分配法則で止まる場合は文字式へ戻ります。
確認問題
- x+5=12
- 4x-3=13
- 3(x-2)=15
- 0.2x+0.4=1.8
- x/4+1/2=2
答えを確認する
- x=7
- x=4
- x=7
- x=7
- x=6
次につながる単元
一次方程式で身につけた「数量を文字で表し、等しい関係を作る」考え方は、比例・反比例、連立方程式、一次関数へつながります。文章題では答えだけでなく、式が何を表すかを説明できる状態を目指します。
板宿・須磨区で中学数学の勉強を相談したい方へ
とだ塾では、方程式を何ページも解かせる前に、符号・同類項・分配法則・立式のどこで止まっているかを確認します。できるところまで課題を下げ、必要な操作だけを練習します。