箱ひげ図は、データを小さい順に並べたときの位置を使い、分布をコンパクトに表す図です。平均値だけでは見えにくい中央の位置と散らばりを比較できます。
先に結論
最小値・第1四分位数・中央値・第3四分位数・最大値の五つで表します。箱の長さは中央50%の散らばりを示し、人数そのものや各区間の幅の人数を表すわけではありません。
五数要約
- 最小値
- 第1四分位数Q1
- 中央値Q2
- 第3四分位数Q3
- 最大値
まずデータを小さい順に並べます。中央値で全体を前半と後半に分け、前半の中央値がQ1、後半の中央値がQ3です。データ数が奇数の場合、全体の中央値を前半・後半のどちらにも含めない方法が中学校では一般的です。
具体例
1、2、3、4、5、6、7、8の8個なら、中央値は(4+5)÷2=4.5です。前半1、2、3、4の中央値は2.5なのでQ1=2.5、後半5、6、7、8の中央値は6.5なのでQ3=6.5です。
箱はQ1からQ3まで、箱の中に中央値の線を引き、左右のひげを最小値と最大値まで伸ばします。
四分位範囲
四分位範囲=Q3−Q1です。中央50%のデータがどのくらい広がっているかを表します。先ほどの例では6.5−2.5=4です。
範囲は最大値−最小値なので、極端な値の影響を受けやすい一方、四分位範囲は両端の極端な値の影響を比較的受けにくい指標です。
箱ひげ図から言えること
- 中央値の大小
- 全体の範囲の大小
- 四分位範囲の大小
- 各四分位区間の広がり方
ただし、箱ひげ図だけから平均値、最頻値、正確な人数、同じ値が何個あるかは分かりません。「箱が長いから人数が多い」も誤りです。各区間には原則として全体の約25%ずつのデータが入ります。
二つの集団を比べる
「Aの中央値がBより大きい」「Bの四分位範囲がAより小さい」のように、どの指標を比べたかを明示します。一部が重なっていても、すべての値の大小関係までは断定できません。
よくある間違い
- データを並べ替えず四分位数を求める
- Q1やQ3をデータの4分の1、4分の3と勘違いする
- 箱の長さを人数と考える
- 箱ひげ図から平均値を読み取る
- 四分位範囲を最大値−最小値で求める
どこまで戻ればよいか
- データを小さい順に並べる
- 偶数個・奇数個の中央値
- 前半と後半を分ける
- Q1・Q3を求める
- 範囲と四分位範囲を区別する
中央値や範囲で止まる場合は、中1「データの活用」へ戻ります。
確認問題
- 2、3、5、7、8、10、12、15の中央値。
- 同じデータのQ1とQ3。
- 四分位範囲。
- 箱が長いほど、その区間の人数は必ず多いか。
答えを確認する
- 7.5
- Q1=4、Q3=11
- 7
- いいえ。箱の長さは値の散らばりを表す
次につながる単元
箱ひげ図は、複数の集団を同じ尺度で比較する道具です。中3の標本調査でも、データからどこまで言えるかを慎重に判断する姿勢が重要になります。
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