データの活用は計算だけの単元ではありません。目的は、ばらばらの数値を整理し、集団の特徴を根拠をもって説明することです。
先に結論
代表値は一つだけ見ません。平均値・中央値・最頻値のどれが目的に合うかを考え、データの散らばりや人数も一緒に確認します。
平均値・中央値・最頻値
- 平均値:値の合計÷個数
- 中央値:小さい順に並べた中央の値
- 最頻値:最も多く現れる値
- 範囲:最大値−最小値
データが偶数個なら、中央二つの平均が中央値です。たとえば2、4、7、11なら中央値は(4+7)÷2=5.5です。
平均値だけでは分からない
1、1、1、1、16と、4、4、4、4、4は平均値がどちらも4です。しかし分布は大きく違います。極端な値があると平均値は引っ張られます。中央値や範囲も確認すると、実態を説明しやすくなります。
度数分布表
データを「10以上20未満」のような区間に分けます。この区間が階級、区間の幅が階級の幅、各階級に入る個数が度数です。境界の値を二重に数えないため、以上・未満を必ず確認します。
ヒストグラムと度数折れ線
ヒストグラムは階級ごとの度数を柱で表します。棒グラフと違い、連続した数量なので柱の間を空けません。度数折れ線は各柱の上辺の中点を結び、分布の形を見やすくします。
相対度数
相対度数は、その階級の度数÷全体の度数です。人数が異なる二つの集団を比べるとき、単純な人数より割合で見る方が適切です。相対度数の合計は、丸め誤差を除けば1になります。
よくある間違い
- 並べ替えずに中央値を決める
- 偶数個なのに中央二つの一方だけを選ぶ
- 階級の境界値を隣の階級にも数える
- 人数の違う集団を度数だけで比べる
- 平均値が同じなら分布も同じと考える
どこまで戻ればよいか
- 小数を含む足し算・割り算
- 大小順への並べ替え
- 表の縦横の意味
- 割合
- 代表値と分布を合わせて説明する
確認問題
- 3、5、5、8、9の平均値・中央値・最頻値。
- 2、4、6、10の中央値。
- 40人中10人が入る階級の相対度数。
- 人数が異なる集団の比較に適するのは度数か相対度数か。
答えを確認する
- 平均値6、中央値5、最頻値5
- 5
- 0.25
- 相対度数
次につながる単元
中2では四分位範囲や箱ひげ図、中3では標本調査を扱います。代表値だけで結論を出さず、分布全体を見る姿勢が土台です。
板宿・須磨区で中学数学の勉強を相談したい方へ
とだ塾では、問題数を増やす前に、どの操作で止まったかを確認します。できるところまで課題を下げ、見る場所を絞って練習します。
次に確認する中学数学
この単元だけで止めず、前後の単元とつなげて確認すると、つまずきを絞りやすくなります。
データの活用は「計算」よりも、何を比べたいかを見る単元
データの活用で点が安定しない子は、平均値・中央値・最頻値の公式を覚えていないというより、どの値を使うと何が分かるのかが曖昧なことが多いです。
- 平均値:全体をならした値。ただし極端な値に引っ張られやすい。
- 中央値:小さい順に並べた真ん中。極端な値の影響を受けにくい。
- 最頻値:一番よく出る値。分布の山を見たいときに使う。
- 範囲:最大値−最小値。ばらつきの大きさを見る。
よくあるつまずき
一番多いのは、中央値を出すときに並べ替えずに真ん中を取るミスです。次に多いのは、度数分布表で階級値・度数・相対度数を混ぜるミスです。
見る場所を絞る
- データを小さい順に並べられているか。
- 何を聞かれているか。代表値か、ばらつきか、割合か。
- 表やグラフのどの列を使うかを選べているか。
家庭での確認問題
次のデータ 2, 3, 3, 4, 8 の平均値・中央値・最頻値・範囲を答えなさい。
平均値は計算、中央値は並べ替え、最頻値は一番多い値、範囲は最大−最小です。この1問で、代表値の意味が区別できているかを確認できます。