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神戸高塚高校は神戸市西区・西神中央にある県立普通科高校。伊川谷高校と伊川谷北高校が2025年4月に統合されたことで、西区の高校選びの地図は変わりました。
偏差値だけを見て「受けやすい学校」と判断するより、近年の志願倍率と、地域創造類型の特色選抜を確認しておきたいところです。2026年度は一般選抜0.91倍、地域創造類型1.50倍でした。
一般選抜と特色選抜という2つの方式では準備の仕方が異なり、進路実績や地域での活動にも特色があります。
2026 ADMISSIONS / 入試の数字
普通科一般選抜と地域創造類型のどちらを受けるかで競争率が違うため、志望する選抜を先に確認しましょう。
2026年度倍率・募集枠:進研ゼミ・育伸社掲載の入試情報 / 開成教育グループ・志願者数と倍率。一般選抜倍率は第1志望の志願者を一般枠で割った値。
伊川谷・伊川谷北の統合で、地域の高校選びは変わった
2025年4月、兵庫県立伊川谷高校と伊川谷北高校が発展的統合し、神戸学園都市高校が開校しました。新しい学校は神戸市西区の学園都市駅近くにあり、普通科と文理探究科を設置します。神戸高塚高校そのものが統合されたわけではなく、同じ西区・周辺地域で高校を比較する際の選択肢が変わったという話です。
これまで伊川谷高校を考えていた生徒が、統合後にどこを志望するのかは一律には決まりません。神戸高塚、神戸学園都市、舞子、須磨翔風、私立高校など、それぞれ立地や教育課程が異なります。以前の偏差値だけで現在の入試の難しさを判断しにくくなったという現場の感覚には、こうした学校配置の変化が背景としてある。
ただし「統合で神戸高塚の倍率が上がった」と断定することはできません。実際の2026年度一般選抜は0.91倍で、2025年度1.01倍より低い。また2026年度の神戸学園都市高校普通科は第1志望倍率0.81倍でした。
高校の統合と志願者の流れには関係がありそうでも、この2年分の数字だけでは、影響の大きさや因果関係は特定できません。
「地域では比較的低い偏差値帯の普通科を探すと候補に入りやすい」ということと、「誰でも受かる学校」ということは違います。年度ごとの出願状況と、一般選抜の複数志願制度をセットで見ておきたい。
神戸学園都市高校公式・2025年4月開校と統合の説明 / 神戸市・高校配置の変化(2026年5月資料) / 2026年度・各高校の志願倍率一覧
一般選抜と特色選抜では倍率が違う
| 年度 | 普通科・一般選抜 | 地域創造類型・特色選抜 |
|---|---|---|
| 2024年度 | 1.14倍 | 1.63倍 |
| 2025年度 | 1.01倍 | 1.20倍 |
| 2026年度 | 0.91倍 | 1.50倍 |
2024年度は一般選抜も1倍を上回っていた。2025年度はわずかに1倍を上回り、2026年度は再び1倍未満。したがって、「最近はずっと定員を上回っている」わけでも、「いつも大きく定員割れしている」わけでもない。年による変動が大きい学校だと考えておきたいところです。
一方、地域創造類型は2024年度1.63倍、2025年度1.20倍、2026年度1.50倍。30人枠に45人が志願する年もあるので、こちらの2月特色選抜を志望するなら、学習成績に加え学校独自の選抜で何を問われるかを確認する必要があります。
兵庫県の一般選抜は複数志願制。第1志望者数が募集人員に届かなかった場合でも、第2志望として出願する受検生がいるので、「0.91倍=出願者が全員合格」という意味にはならない。公表された志願倍率は合格ラインでも、最終入学者数でもありません。
2024〜2026年度入試倍率と募集枠 / 兵庫県教育委員会・複数志願制度と入試情報
内申・当日点は250点と500点を混同しない
神戸高塚高校の一般選抜も、調査書の換算内申250点と学力検査250点で判定されます。5教科の当日点は素点500点で、実際の合否判定ではその半分の250点を使います。
| 換算内申 | 当日素点 | 当日換算 | 基礎点 |
|---|---|---|---|
| 145 / 250 | 260 / 500 | 130 / 250 | 275 / 500 |
| 155 / 250 | 280 / 500 | 140 / 250 | 295 / 500 |
| 165 / 250 | 280 / 500 | 140 / 250 | 305 / 500 |
| 165 / 250 | 320 / 500 | 160 / 250 | 325 / 500 |
この表は得点換算の計算例であり、合格者の平均点や合格最低点を示したものではありません。2026年の一般選抜は0.91倍でしたが、来年度の倍率や第2志望者の数を予測できるわけではありませんので、公開情報だけで「内申○点なら安全」とは断定しない。
兵庫県の内申は主要5教科の評定合計×4、実技4教科の評定合計×7.5で250点満点に換算する。実技教科の比重が大きいため、5教科の得点だけでなく、学校課題・提出物・授業への取り組みも重要になります。
第1学区で第1志望として判定される場合は25点の加算があるが、これも年度の制度に従って確認しておきたいところです。
進研ゼミは2026年度の参考偏差値を40〜44としていますが、別の民間サイトでは48前後という数字もあります。異なる模試の偏差値はそのまま比較できません。数字の低さだけから「本番の勉強は不要」と判断せず、現在受けている模試と過去問の得点、出願状況を組み合わせて考えるべきだ。
兵庫県の公立高校入試制度 / 進研ゼミの模試偏差値(尺度に注意)。本文の換算例は合格保証や公式合格基準を意味しない。
普通科の通常類型と地域創造類型は何が違うか
| 通常類型 | 地域創造類型 | |
|---|---|---|
| 選抜 | 3月一般選抜 | 2月特色選抜 |
| 探究 | 2年次から週1時間 | 3年間週1時間の特色探究 |
| 特別な授業 | 文系・理系の科目を深める | 2・3年で地域創造関連授業が週2時間 |
| 学習の方向性 | 人文・社会・自然科学を幅広く学ぶ | 地域課題の発見、企画、連携、発信 |
地域創造類型は、神戸学園都市高校の文理探究科のような独立した学科ではありません。神戸高塚高校の普通科の中に設けられた特色類型です。3年間の特色探究に加え、2・3年次には週2時間の地域創造に関連する授業を履修します。
通常類型でも探究活動を行い、2年次から文系・理系に分かれて大学進学などに必要な科目を学びます。だから「地域創造類型でなければ探究がない」という話ではありません。類型によって研究の時間の使い方と外部活動の比重が異なります。
学校の説明によると、地域創造類型が育てたいのは発信力と課題解決力。自分たちだけで調べるのではなく、地域の人の意見を聞き、何かを企画し、人を動かす経験につなげます。
2026年の地域創造類型は、実際にイベントを運営している
- 3月:KOBE TAKATSUKA FES 2026――西神中央駅前のプレンティ広場で生徒が企画・広報・運営。学校発表で来場約1,000人規模。
- 7月:神出町のKANDEファミリーサマーフェス――ゲーム企画と「ポイポイバトラー」の運営を経験。
- 7月:美賀多台小学校こども祭り――遊びの企画や司会、会場の運営・片付けまで参加。
- 8月:西神インダストリアルパークフェア――受付、防災ブース、工場見学のスタンプラリー誘導を担当。
2026年3月の「KOBE TAKATSUKA FES」は、地域創造類型の生徒が企画の立案から当日の片付けまで手がけた催し。来場者が多ければ、ポスターを作るだけでなく、会場の安全、時間管理、協力団体との連絡、予算や役割分担などの問題が出てくる。高校の探究が、そのまま地域での実務になります。
2026年7月のこども祭りや神出町のイベントでは、大きな催しの運営に加え、子どもや参加者に説明する経験も得ている。防災や工業団地のイベントに参加する活動もあり、地域を「調べる対象」だけではなく「一緒に仕事をする相手」として学ぶ教育になっています。
さらに2026年11月には、地域創造類型が主催する交流会「むすびば2026」が予定されています。西区で活動する個人・企業・団体を生徒がファシリテーターとしてつなぎ、意見を交わす催しだ。発表会ではなく人同士の対話をつくるところまで学びの対象にしています。
学校公式・KOBE TAKATSUKA FES 2026 / 学校公式・2026年夏の地域連携活動 / 神戸市公式・むすびば2026開催予定
地域創造類型の特色選抜は、一般選抜とは別に準備する
2026年度は30人の募集枠に45人が志願しました。特色選抜は一般選抜の5教科得点のみで合否が決まる方式ではなく、志願理由書や学校が指定した検査なども関係する。学校がどういう力を育てているかを理解して、志望理由を説明することが必要になります。
例えば「地域のイベントが楽しそう」という興味から入ってもよいが、そこから一歩進めて、地域で何に困っている人がいるのか、どんな取り組みを自分たちでつくりたいのかを考えておきたい。防災、子育て支援、商店街、公共交通など、自分が気になる題材を一つ見つけて具体的に話せるとよいでしょう。
学校の公式Q&Aでは、特色選抜の過去問を説明会などで希望者へ配布すると案内しています。検査種目・時間・配点は受検年度の正式要項を確認する必要があるが、学校で配布される過去問を使えるのは重要です。
2026年春の進路|大学進学120人、専門学校32人
| 実際の進路(40回生) | 学校公式の人数 |
|---|---|
| 国公立大学への進学 | 1人 |
| 私立大学への進学 | 119人 |
| 短期大学への進学 | 5人 |
| 専修学校への進学 | 32人 |
| 就職(公務員+民間) | 6人 |
| 進学準備 | 6人 |
学校公式が掲載した2025年度の進路資料では、40回生172人のうち大学へ120人が進学し、その大部分が私立大学。大学進学以外にも、医療・美容・スポーツ・情報分野などの専門学校や就職を選ぶ生徒がいる。
学校の進路表に載っている区分を合計すると169人で、卒業生172人より3人少なくなります。この3人の進路区分は学校資料では確認できません。卒業後の進路を調べるときは、公表されている人数を参考にしましょう。
合格件数には同じ生徒の複数学部・複数方式での合格も含まれます。神戸学院大学の49件は、49人が実際に進学したという意味ではありません。
2026年7月には、3年生に対して関西学院大学、近畿大学、甲南大学、神戸学院大学などを含む多数の大学・専門学校が参加した進路説明会が行われた。大学の選び方だけでなく、面接対策や各校の学問・就職先まで説明しています。
板宿からの通学は、西神中央駅からの徒歩も含める
神戸高塚高校の所在地は神戸市西区美賀多台9丁目1番。神戸市営地下鉄西神中央駅から徒歩10〜15分程度が学校・民間案内の目安になっています。板宿から地下鉄で西神中央へ向かう場合、駅までの乗車時間だけでなく、最後の徒歩を足して通学を見積もりたい。
舞子や須磨翔風と比較する場合には、乗り換えの有無、駅からの徒歩距離、部活動終了後の帰宅時間まで含めて考えます。家から3年間通う負担は、偏差値が少し違う学校同士では重要な判断材料になります。
資料確認日:2026年10月11日。2026年度入試倍率は最新の公開集計を、卒業後の進路は2026年春卒業の学校公式資料を使用。偏差値・点数計算は模試の尺度や判定用換算に留意し、学校の公表する合格最低点と誤認しないようにしてください。