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北須磨高校は「進学型単位制」の県立高校です。1年次から進路を考え、2・3年次に必要な科目を組み合わせて学びます。2026年度入試は推薦入学1.14倍、一般選抜の第1志望倍率0.86倍。一般選抜ではここ数年、第1志望者数が定員に届いていません。
ただし第2志望からの合格もあるため、倍率と入学者数は分けて考える必要があります。
偏差値の参考:55〜59
普通科・単位制。2026年度・進研ゼミ合格可能性判定模試のB判定値です。出典
2026 ADMISSIONS / 受験データ
北須磨高校は、全体の280人のうち140人を2月の推薦入学で、残る140人を3月の一般選抜で募集します。単位制の学校ですが、推薦入学は普通科単位制の推薦であり、星陵高校の「生命科学類型」のような専門的な特色類型とは制度が違います。
資料:開成教育グループ・2026年度募集倍率 / 兵庫県教育委員会・令和8年度入試。一般選抜の倍率は第1志望者数を募集人員で割った値。
一般選抜は3年連続で第1志望倍率が1倍未満
| 入試年度 | 一般募集 | 第1志望 | 倍率 | 合格者 |
|---|---|---|---|---|
| 2024 | 154人 | 88人 | 0.57倍 | 129人 |
| 2025 | 140人 | 110人 | 0.79倍 | 140人 |
| 2026 | 140人 | 121人 | 0.86倍 | 140人 |
2024〜2026年度の一般選抜では、北須磨を第1志望にした生徒が募集定員に届いていません。ただし、ここで重要なのは「第1志望の倍率が1倍未満」と「最終的な合格者が募集枠に届かない」を混同しないこと。
2024年度の一般選抜は154人募集に129人が合格した一方、2025年と2026年は、第2志望からの合格者も含めて一般募集140人の枠を満たしています。
北須磨高校は募集定員の半分を推薦入学で募集しています。推薦と一般では出願や検査の仕組みが違うため、一般選抜の第1志望倍率だけで学校の人気や入試の難しさを決めることはできません。倍率とあわせて、学びたい科目や入学後の授業内容も確認しましょう。
志望校を決める時点で倍率が低くても、入試問題の難しさが変わるわけではありません。また、翌年度に志願状況が逆転する可能性もあります。北須磨を候補から外す理由として単純に倍率を読むのでも、0.86倍を合格保証と読むのでもなく、学びたい教育内容があるかを先に考えておきたいところです。
資料:2024〜2026年度の県教委資料を整理した志願・受検・合格集計 / 県教育委員会・2026年度募集/合格状況
一般選抜の勉強目標は、換算内申200点・当日360点
北須磨高校の一般選抜に向けた受験準備では、とだ塾として換算内申200点・当日点360点をひとつの現実的な目安に置きたい。これは学校や模試会社の公表する合格最低点ではなく、受験勉強の到達目標を考えるための指導上の目安。
例えば当日360点なら5教科平均72点。英語75点、数学70点、国語70点、理科70点、社会75点で360点になります。まず学校内容の基本と標準問題を安定させ、時間制限のある入試問題で各教科の取りこぼしを減らすことが大切です。
兵庫県の一般選抜では、調査書を250点満点に換算し、5教科500点の学力検査を250点に換算して合わせます。内申200点・当日360点なら基礎点380点。第1学区で第1志望校として判定される場合には25点が加算される。ただし、この加算点を含めた数字も正式な合格基準ではありません。
主要5教科の評定合計×4、実技4教科の評定合計×7.5で250点満点になります。例えば9教科すべて4なら200点。主要教科と実技教科のどこに3や5があるかによって換算点は変わるため、「評定合計が同じ」でも一般選抜用の点数は同じとは限りません。
資料:兵庫県教育委員会・一般選抜。200点/360点は塾側の学習計画のための数字であり、公式合格基準ではありません。
推薦入学は、一般選抜より準備の種類が多い
140人を選ぶ推薦入学では、学校の2026年度募集要項に、適性検査が2種類と集団面接があると明記されています。2026年度は159人が受検し、倍率1.14倍でした。単に定期テストを頑張るだけでなく、推薦固有の検査形式に合わせて準備する必要があります。
| 試験 | 学校公表の内容 |
|---|---|
| 適性検査Ⅰ | 思考力・読解力・表現力等のペーパーテスト |
| 適性検査Ⅱ | 数学・英語の基礎学力のペーパーテスト |
| 集団面接 | 単位制を志願する理由、進路、興味・関心や意欲 |
推薦の面接で「自分で科目を選べるから楽しそう」だけを伝えるのは惜しい。学校は1年次5月から進路選択のガイダンスを始めます。将来の学びたい分野をまだ確定していなくても、どんな教科やテーマに関心があって、どう探究したいかは具体的に言えるようにしておきたい。
2027年度以降の受験では、必ずその年度の募集要項を確認してください。
資料:北須磨高校公式・令和8年度推薦入学募集要項 / 学校公式・入学者選抜方法
進学型単位制――時間割を決める前に進路を考える
北須磨高校は2002年に普通科単位制へ改編しました。単位制とは、好きな授業だけを選んでよい仕組みではありません。卒業に必要な教科・科目を履修したうえで、進路に合わせて選択科目を組み合わせます。学校が「進学型」と呼ぶのは、科目選択と大学・学部への進路指導を組み合わせているためです。
| 時期 | 学習と進路の流れ |
|---|---|
| 1年次・5月から | 科目選択と進路選択のガイダンス |
| 2年次 | 進路に合わせて自分で組んだ時間割で学ぶ |
| 3年次 | 受験先の科目・学問分野を踏まえた履修を深める |
学校公式では55分×6時間授業を実施し、7時間目がない日課で部活動と学習の両立を支援するとしています。選択科目は少人数で開講され、進路に必要なら5人以下でも講座が設けられる場合があります。
実際の開講科目や履修条件は学年ごとに確認したいが、特色は「科目を自分で決められる」だけではなく、少人数で選んだ分野を学べる点にある。
例えば、大学で心理学を学びたい場合と、工学を学びたい場合では、入試に必要な科目も高校で重点的に取り組みたい教科も変わります。北須磨では1年次の早い段階からそうした方向を考え、2・3年次の時間割とつなげていく。
2026年には、大学教員から30分野の説明を受ける機会も
2026年7月、北須磨高校は2年次の生徒に向けて学問分野別説明会を開催しました。大学の教授・職員から延べ30分野の講義を聞けるようにし、生徒は関心に合わせて複数の分野を選んで学びました。2026年3月には全国の大学が学校に参加する説明会も実施し、生徒が3大学の話を聞いて回っている。
学校が授業科目を選ばせるだけなら、生徒にとっては何を選べばいいか分かりません。先に大学の研究や学部の違いを知ることで、履修科目を自分で考える材料が増えます。北須磨の単位制を評価するなら、自由度そのものよりも、この進路ガイダンスの具体性を見たい。
- 大学との連携講座を受講し、単位を取得できる機会
- 教科・科目で探究活動やICT機器を活用
- ESD(持続可能な社会づくりのための教育)や国際交流
単位制だから理系・文系の進路が自動的に広がるわけではないが、学校外の学びを授業とつなげようとしている点は特色です。受験生には学校見学時に、志望分野に必要な選択科目の履修例と、開講人数・時間割の組み方を尋ねることを勧めたい。
2026年春の進学実績――国公立大学85人が合格
| 大学 | 合格者 |
|---|---|
| 大阪大学 | 5人 |
| 神戸大学 | 9人 |
| 大阪公立大学 | 3人 |
| 兵庫県立大学 | 18人 |
| 岡山大学 | 4人 |
| 徳島大学 | 6人 |
| 神戸市外国語大学 | 2人 |
高校受験スタディの2026年度大学合格実績では、北須磨高校の国公立大学などの合計が85人。大阪大学5人、神戸大学9人、兵庫県立大学18人など、兵庫・大阪に近い国公立大学への進学準備を続けていることが分かります。
国公立大学などへの合格85人は学校発表を基にした集計で、大学校・準大学も含まれています。卒業後に85人が実際に進学したという数字ではありません。進路を比較するときは、合格者数と実際の進学者数の違いを確認しましょう。
また関関同立の合格件数は計223件、産近甲龍は計131件。私立大学の複数学部への重複合格が含まれるため、卒業生に対する比率や進学者数へ単純換算しない。大学入試への取り組みを比較するときは、志望する分野に必要な科目が履修できるかと、卒業後の進路を合わせて考えておきたいところです。
資料:高校受験スタディ・2026年度大学合格実績。学校発表データをもとにした二次集計。
通学は名谷駅から徒歩12分。バスは経由地に注意
北須磨高校の所在地は神戸市須磨区友が丘9丁目23番。学校公式では神戸市営地下鉄・名谷駅から徒歩約12分(約1km)と案内しています。名谷駅から15系統のバスで「北須磨高校前」に向かう方法もあるが、同じ15系統でも「神戸医療センター前」経由は北須磨高校前を通らないため、経由地の確認が必要になります。
板宿からは地下鉄で名谷方面へ向かう経路が考えやすい。学校までの最後の1kmを歩くか、バスに乗るかで所要時間は変わります。登校時だけでなく、部活動の終了後に使えるバスや徒歩の負担も学校選びの材料になります。
資料:学校公式・アクセス案内 / 神戸市交通局・北須磨高校前の15系統
資料確認日:2026年10月11日。入試データは2026年度、大学合格実績は2026年春。2027年度以降の選抜方式・定員は該当年度の公式要項を優先する。