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神戸市立科学技術高校には機械工学科、電気情報工学科、都市工学科、科学工学科の4つの学科があります。2026年度の一般選抜倍率は1.20倍から1.50倍まで、推薦入学は1.65倍から1.85倍まで学科によって違いました。
機械加工、電気・情報、建築・土木、理工系大学への進学と、学ぶ内容も卒業後の進路もさまざま。どの学科を選ぶかで高校3年間が大きく変わります。
偏差値の参考:40〜44
機械・電気情報・都市・科学工学の各学科。2026年度・進研ゼミ合格可能性判定模試のB判定値です。出典
2026年度入試|学科による倍率の違い
| 学科 | 募集人数 | 推薦倍率 | 一般倍率 |
|---|---|---|---|
| 機械工学科 | 120人 | 1.73倍 | 1.20倍 |
| 電気情報工学科 | 80人 | 1.73倍 | 1.23倍 |
| 都市工学科 | 80人 | 1.85倍 | 1.35倍 |
| 科学工学科 | 80人 | 1.65倍 | 1.50倍 |
各学科の募集人数の半分が2月の推薦入学、残り半分が3月の一般選抜です。2026年度の一般選抜では科学工学科が1.50倍、推薦入学では都市工学科が1.85倍と、同じ学校でも志望学科によって競争率が変わりました。
進研ゼミ高校入試情報・2026年度学科別倍率(育伸社資料)。募集は全学科とも推薦50%・一般50%。
科学技術高校の入試は、普通科と同じ複数志願ではない
4学科はいずれも工業に関する専門学科で、3月の一般選抜は単独選抜です。普通科や総合学科の複数志願選抜と異なり、第2志望校を併願する仕組みや、第1志望校の判定で25点を加算する仕組みは適用されません。
3月の一般選抜では、学力検査の5教科500点満点を半分にした250点と、調査書の250点を合わせた500点満点を基本に選考します。調査書は主要5教科の評定合計×4、実技4教科の評定合計×7.5で計算します。
| 換算内申 | 当日素点 | 当日換算 | 基礎点合計 |
|---|---|---|---|
| 150 / 250 | 280 / 500 | 140 / 250 | 290 / 500 |
| 160 / 250 | 300 / 500 | 150 / 250 | 310 / 500 |
| 170 / 250 | 320 / 500 | 160 / 250 | 330 / 500 |
| 180 / 250 | 340 / 500 | 170 / 250 | 350 / 500 |
例えば内申160点・当日300点なら、一般選抜の基礎点は310点です。第1志望加算点25点を上乗せして335点とする計算は科学技術高校には使いません。上の点数は制度を理解するための計算例であり、学校が公表した合格者平均や合格最低点ではありません。
2月の推薦入学は一般選抜とは別方式で、学校の募集要項や出願書類、小論文の過去課題が公開されています。2026年度の学校公式案内では、推薦入試の出願に面接調査票は不要とされています。推薦希望の場合は、同じ高校の一般選抜対策だけでなく、推薦用の小論文や面接の準備も進めましょう。
兵庫県教育委員会・2026年度入学者選抜 / 学校公式・2026年度推薦・一般入学者選抜要項
4つの学科で、授業はどう変わる?
| 学科 | 学ぶこと | 進路につながる分野 |
|---|---|---|
| 機械工学科 | 機械設計・加工・溶接・制御 | 製造・輸送機器・機械工学 |
| 電気情報工学科 | 電気・電子・通信・情報技術 | 電気設備・情報通信・鉄道 |
| 都市工学科 | 建築・土木・測量・都市づくり | 建設・施工管理・インフラ |
| 科学工学科 | 理工系科目・探究・STREAMS教育 | 理工系大学・高専への進学 |
機械工学科|図面から製作、溶接まで
1年次は機械加工の基礎や、設計したものを実際に作る実習から始まります。2・3年次になると旋盤・フライス盤・マシニングセンタによる加工や溶接など、より専門的な作業に取り組みます。機械を動かすだけでなく、安全性や寸法の精度を考えながら製作する力を伸ばします。
学校公式には、2026年9月に企業でのインターンシップ報告会や、地元の機械金属工業会との座談会が行われた記録があります。自分が製作したものが工場や製造現場でどう使われるかを、企業との交流を通して学べます。
電気情報工学科|電気も情報も学んで、3年で方向を選ぶ
1・2年次は電気・電子を中心に学び、3年次に電気系と情報系に分かれます。1年生の「工業技術基礎」では、情報・電気工事・制御・計測の4分野をローテーションで実習しています。初めからプログラミングだけに絞るのではなく、電気の流れや測定器の扱いにも触れられるのが特徴です。
専門科目には電車の仕組みや信号システムを扱う「電気鉄道」もあり、鉄道・電気設備・情報通信などの進路につながります。資格面では電気工事士、基本情報技術者試験、ITパスポートなどを目指せます。
都市工学科|1年で建築と土木、2年から選択
1年生では建物の設計に関わる建築と、道路・橋・河川などを支える土木を幅広く学びます。2年次から建築系か土木系に進みます。建物に興味があるのか、街のインフラを支えたいのか、高校の授業を受けたあとに進路を選べる仕組みです。
都市工学科では、測量士補や施工管理技士補などの資格取得にも取り組みます。2026年には都市工学科の生徒が「コンクリート甲子園」で全国76校の中から本戦出場校に選ばれました。授業の知識を材料や強度の工夫に生かす機会もあります。
科学工学科|理工系大学への進学を目指して学ぶ
科学工学科は、ものづくりの設備を使った体験的な学びと、理数・英語の教科学習を両立する進学型の専門学科です。2年次からは「理数科学類系」または「スポーツ科学類系」の科目を選べます。スポーツ科学は競技力を鍛える体育コースではなく、スポーツを科学的に分析する理系の学習です。
ロボット工学・芸術・スポーツも取り入れた「STREAMS教育」を掲げており、課題を自分で考えて検証するプロジェクト型の授業を実施しています。2026年9月には甲南大学への訪問、スポーツ栄養の講演会、大阪工業大学での環境探究発表会などが行われました。
大学進学だけでなく、実習と資格が高校生活に組み込まれる
普通科の高校と大きく違うのは、教科書の勉強と並行して製作・測定・実習を繰り返すことです。例えば機械工学科なら加工の技能検定、電気情報工学科なら電気工事士などの資格、都市工学科なら測量や施工管理に関わる資格が目標になります。
資格には、卒業に必要な科目の修得などの条件があるもの、在学中に受験できるもの、卒業後に実務経験を要するものがあります。学校のパンフレットに資格名が載っていても、卒業すれば全員が無条件で取得できるとは限りません。
神戸市は科学技術高校の特色として、企業でのインターンシップ、工業技術の実習、キャリア教育、資格取得の支援を挙げています。2024年度からはDXハイスクールにも指定され、ITとものづくりを結びつける活動を行っています。
学校生活では朝8時30分の始業時に10分間の「朝学」を実施し、学科に応じて検定の勉強や読書をしています。専門的な実習だけでなく、普段の学習習慣をつくる取り組みもあります。
卒業後の進路|学科によって進学・就職の比重が変わる
学校は2026年4月1日、2025年度の卒業生について、4学科別の「進学先一覧」と「就職先一覧」を公表しました。進学先も就職先も確認できる学校で、科学工学科は理工系大学・高専への進学を重視しています。
| 学科 | 学校公式が紹介する主な進路 |
|---|---|
| 機械工学科 | 製造・輸送・機械関係の企業への就職、機械工学系大学・専門学校への進学 |
| 電気情報工学科 | 電気設備や通信系の就職、電気・情報系大学・専門学校への進学 |
| 都市工学科 | 建築・土木の施工管理や公務員、建築・土木系の進学 |
| 科学工学科 | 理工系大学や高専への進学を中心に選択 |
たとえば「ものを作る仕事がしたい」という希望でも、機械を設計・加工する仕事、電気設備を扱う仕事、建物や橋をつくる仕事では、必要な知識や資格が違います。学校を見学する際は、志望学科の実習室と、その学科の卒業生がどんな進路を選んだかを確認してみましょう。
2025年度の進学先・就職先は、学校公式のキャリアセンターで学科記号(M=機械、E=電気情報、U=都市、S=科学)を付けて公開されています。掲載されている大学名や企業名は進路の例として参考になりますが、学校全体の一覧を一人ひとりの進学割合と混同しないようにしましょう。
資料確認日:2026年10月12日。2026年度募集・倍率は兵庫県の選抜情報と進研ゼミ(育伸社資料)による。学校活動・進路一覧は神戸市立科学技術高校の公式発表。倍率、出願方法、推薦検査は受検年度の募集要項を確認してください。