絶対値の不等式を3パターンで解く|距離・場合分け・グラフで考える
今回はこちらの不等式を解いていきます。
今から、3パターンの考え方で見てみましょう。
今回見る3つの考え方
- 数直線上の距離で捉える方法
- 場合分けで考える方法
- グラフで考える方法
まずは、数直線上の距離で捉える方法
そもそも絶対値とは、数直線上の距離を表します。
0から5までの距離は、もちろん5です。
そして、0から−5までの距離も5です。
|−5| = 5
絶対値は「距離」なので、答えはマイナスにはなりません。
ただ、文字が入ると少しややこしく見えます。 そこで今回は、まず次のように考えます。
|x − 2| は、数直線上で
「x が 2 からどれだけ離れているか」
つまり、
というのは、
という意味になります。
2を中心にして、まず右側を見てみます。
2から3離れると5。
2から5離れると7。
なので、右側の範囲は、
となります。
次に左側を見ます。
2から3左に離れると−1。
2から5左に離れると−3。
したがって、左側の範囲は、
となります。
つまり、答えは、
これが、数直線上の距離として考える方法です。
次に、場合分けで考える方法
次は、場合分けで考える方法です。
例えば、x が5の場合を考えてみましょう。
この場合は、中身がプラスなので、そのまま3が答えになります。
では、x が0だった場合はどうでしょうか。
0−2 は −2 ですが、絶対値をつけると答えは2になります。
つまり、x−2 のまま扱ってよい場合と、符号を逆にしなければいけない場合があるということです。
では、その境目はどこでしょうか。
境目は、絶対値の中身が0になるところです。
x = 2
今回は、x = 2 が場合分けの境界線になります。
場合分けすると、次のようになります。
x ≧ 2 のとき、x−2 は0以上なので、
x < 2 のとき、x−2 は負なので、
ここからは、先ほどと同じように
に当てはめて、不等式を解いていきます。
x ≧ 2 のときは、
両辺に2を足して、
となります。
x < 2 のときは、
ここではマイナスの処理が出てくるので、少し注意が必要です。
解くと、
となります。
よって、場合分けで解いても、答えは同じです。
この場合分けは、高校数学の鬼門になりやすいところです。
1つ目の距離で考える方法と比べると、考え方も計算も少し面倒に感じた人もいるかもしれません。
そんなときは、グラフで考える方法を見ると、場合分けの意味が少しわかりやすくなります。
最後に、グラフで考える方法
まずは、
のグラフを考えてみましょう。
このグラフは直線です。 ただし、x が2より小さいところでは、y の値がマイナスになります。
ここで、絶対値は「すべてプラスで答えなければいけない装置」と考えてみます。
すると、x軸より下にある部分は、そのまま下に置いておくことができません。
これが、絶対値のグラフの大事なイメージです。
少しくだけて言うと、絶対値はジャンプ装置のようなものです。 マイナスの世界にいる部分を、プラスの世界へ強制送還するイメージです。
その結果、
のグラフは、x = 2 を軸にして左右対称なV字型になります。
そして今回は、
なので、グラフで見るなら、
y = 3 から y = 5 の間にある部分
を探せばよいことになります。
すると、やはり範囲は、
となります。
まとめ
今回は、
という絶対値の不等式を、3つの方法で考えました。
- 距離で考える
|x−2| を「x と 2 の距離」と見る。 - 場合分けで考える
x=2 を境目にして、絶対値の中身がプラスかマイナスかで分ける。 - グラフで考える
y=x−2 の下側を上に折り返して、y=|x−2| のV字型グラフとして見る。
場合分けだけで考えると難しく見えますが、数直線やグラフで見ると、何をしているのかがかなり見えやすくなります。
特に今回のような形は、
と考えるのがポイントです。
最終的な答え
−3 ≦ x ≦ −1,5 ≦ x ≦ 7


